Yuzo Gallery Top  ◆2006




29006/11/15




この日の定食。てんこ盛りの栄養満点。
ここは食事がおいしい。
朝から一日出かけていて
バタバタと帰宅したのが夕方。
一旦落ち着いてしまうと腰が重くなる。

  今日のライブ、どうしょう…

そう思っていたところに
友人からメールが入った。

勇造さんを聴き始めたばかりの知り合いが
今日のライブに行くので
もし見かけたら…というもの。

「迷ったら行動する」
そうそう…そう決めたんやった。

ライブが始まるぎりぎりに、南風楽天に駆け込む。
外で勇造さんに迎えてもらい
ちょっとうれしい一言二言を交わす。(^-^)



南風楽天の横を電車が走る。


OAは中村たつのりくん。
南風楽天ではすでにお馴染みになった大学生。
ジャカジャカと、尖ったギターに
突っかかってくるような声。
ニューロックとでも言えばいいのか…
若さが荒々しく伸びて
会うたびにおもしろくなっていく。



1曲目を歌っている最中に
「そろそろ乗って来たので…」というMC。
「早いわ…」と客席から笑いが起こる。
私も思わず「え?もう?!」って言ってしまった。(^^;)
いつでも出る用意のある永見さんを
早くも誘い出し、会場が笑いの渦に。






手拍子をもらうと、即座に礼を言って
「みんなの笑顔が大好きです〜!」と叫びながら歌う。

「最後にメンバー紹介をします!」
メンバーって、永見さんと2人だし
その永見さんのこともすでに紹介してるのに
はて?と思っていると

「人生の大事なパートナー……靴!
…あ、履いてへんかった!(舞台では脱ぐ)」

「では、もう一度メンバー紹介!」え?まだ?

「大事なメンバーです……マイク!」…爆笑!

いつもなら、まだまだエスカレートするところだけれど
「今日の主役は僕ではないので、この辺でやめときます。
 それではまじめに紹介します。
 僕の音楽の父、ブルースマン豊田勇造!」と
勇造さんを紹介。
         1部

二階のおばさん

泣きたいほどのうれしさだ
老いてこそロック
アンコールへの道
田中一村
殺そうと思うだけで良かったのに
さらば愛しき大地(シャブには歯がたたぬ)
それにあわせて出てきはった勇造さん!
いや、ああやって紹介されたら
「何をおいても」出ざるを得ない。
そして…文字通り、ギターを「おいて」出てきはった。(笑)
これには大爆笑!
「長いことやってるけど、ギターを忘れたんは初めてです」
とギターを取ってもらう勇造さん。(笑)




今度は勇造さんが自分のステージで中村くんを交えて
二階のおばさんの2曲を。

中村くんの流れを引き継いで
「ハーモニカです。ギターはJ200です」と
メンバー紹介されて、また爆笑。
流れを逃さない辺りはさすが。(^O^)

二階のおばさん、ギターが嫌い♪
安倍首相 教育基本法が嫌い♪

チクリと「時」が見える。








彼との出会いのきっかけに歌になった
を一緒に。

♪金よりも なによりも
♪大切なもの それは米

自分の歌を歌ってくれた嬉しさを込めて
永見さんと2人で
泣きたいほどのうれしさだ

♪もうすぐ20になる若者が 横で歌っている
♪俺が40過ぎに 作った歌を

勇造さんはほんまにそれがうれしそう。






アンサーソングとして、
老いてこそロック

♪誰かの歌 64才になっても
♪君は僕を 愛してくれるかい
♪茶飲み友達なんか 嫌だよ
♪いつまでも君を 抱きしめていたい

ギターもパーカッションも軽い。



アンコールへの道
永見さんのマラカスがしっかりはっきりとリズムを刻み
時として、ギターの音よりマラカスの音のほうが大きいくらい。
後ろのほうで太鼓が響く。
その加減が微妙に心地よい。
最後は勇造さんの、ハープ全体を咥えるようにした
太い音で終わった。
同じマラカスが、今度は抑えて揺れるような音。
さすがに永見さん。
手首の魔術師。(^-^)

「自分の言いたいことを
出来るだけ言うたらええと思うようになった」という
不遇の芸術家を思いながら、
田中一村を。





このライブの前に行った土浦の高校での様子を話しながら
殺そうと思うだけで良かったのに
パーカッションの上に、ギターが太鼓のような音で重なる。

♪殺そうと思うだけで よかったのに
♪死のうと思うだけで よかったのに

毎日の悲惨なニュースが頭をかすめる。



同じ題名の映画に触発されてできた曲、
さらば愛しき大地
茨城県鹿島地方の男が落ちていくさまを描いた映画を観て
その解決のない映画にどうしたらいいのか、と考え
歌を作ったという勇造さん。
映画1本をよく1曲に歌い込んでくれたと
監督:柳場光男さんから言われたという。

レゲエのリズムが、地面にへばりついているモノを起こしていく。
別名:シャブには歯がたたぬ





休憩の合間に、槙野さんがボールに入った怪しい飲み物を振舞いに歩かれる。
フィジーの「カバの儀式」に飲むものだという。
漢方薬のようなニオイ。
飲むと舌の真ん中辺りがしびれる。
胡椒のせいか?
で、なんでフィジーなのかはよくわからない。
みんなも追及しようとしない。(笑)





ギターをB25に持ち替えて、ボトルネックで
高田渡「生活の柄」

       2部
 
生活の柄(高田渡)
タイガージェット山本シン
時代が変わっても
ホセが植えた木に雨が降ってる
列車を走らせる男たちの歌
ありがとうディラン






同じくボトルネックで、
タイガージェット山本シン

♪60過ぎても 遊べよ(あと2年!という合いの手)

最後はボトルネックで細かい音を拾う。


J200に持ち替えて、時代が変わっても

♪見かけばかりが 綺麗になって
♪落ち着けるところが 少なくなった

♪俺の夢は なんだったんだろう





かすれた声で、
ホセが植えた木に雨が降ってる
「人の手からも降る」という表現に
手から雫がたれるように感じる。






列車を走らせる男たちの歌
早いマラカスが列車のスピード感をだし
ハープが警笛を。
最初はほとんど音程のない弦の音だけだったギターが
だんだん激しくなっていく。
同時に声も尖っていく。





下から湧き上がってくるような短いシンバルが、効果的。
今回のパーカッションで、一番印象に残った音。




「毎日新しいボブ・ディランのCDを聴いてる。
この15年で一番いいと思う」
そう言いながら、
ありがとうディラン

一緒に歌った。




  アンコール

雲遊天下
大好きなライブハウス


雲遊天下を歌う勇造さんの目線は遠い。
最後はリズムを刻んで。


中村くんを呼んで3人で、
大好きなライブハウス
「この店にはコカ・コーラがないと思たら
たまに注文する人がいるさかい
こっそり置いてるそうです」と勇造さん。
悪びれもせず、「隠してますねん」と槙野さん。
この緩さが南風楽天そのもの、槙野さんそのもの。







勇造さんの「何年になりますか?」という問いに
「生まれてからですか?」とボケる槙野さん。(笑)
「店ができてからは7年です」と答えると
「実質2年や。基本的に会員制やからな」と野次が飛ぶ。(笑)
南風楽天を作った人も来ておられ
「舞台の高さをまじめに考えて損した」と言われて、またまた笑い。
「そうや、ビールの箱を置いて考えたのにな」と勇造さん。
「美空ひばりやないんやから…」とまた野次が飛ぶ。
勇造さんと客の距離が近い南風楽天。






晴れ晴れとした顔。

【藤間さんから頂いた、かっこいい写真】



うひょ〜!o(^o^)o!



すっかり中村くんのペースで始まったライブ。
でも彼の偉いところは
主役が誰かをちゃんと意識しているところ。

歌うことがおもしろくなっている様子だったし
本当は、もっともっと歌いたいに違いない。
でも、短く舞台を引き締めて、主役にバトンタッチした。
そう…今日のライブは、あくまでも勇造さんのライブ。
それを彼はしっかり掴んでいる。
場をわきまえた、ピリリとしたOAぶり。
全体を見通すバランス感覚が、すばらしい。

彼が場を暖めて、きっぱりとステージを締めくくったので
今度は勇造さんが彼をステージに留まらせて
一緒に歌われた。
そうやって、少なめに埋めあって呼び合うと
ライブは引き締まって気持ちがいい。

そこにあるのは、中村くんの勇造さんへの憧れ。
「音楽の父」だといい、勇造さんは「僕の息子」と答える。
この頃、若者の前でライブをされることの多い勇造さん。
きっと彼のにょきにょき、のびのびとして
それでいてわきまえたところが、お気に入りなのではないか。
毎日の悲惨なニュースを思えば思うほど
彼の若竹のような、素直な力強さに救われるものを感じたのは
私だけではなかっただろうと思う。



【昔、南風楽天でカンチが撮った1枚】
私はこれを見て、ボブ・ディランやと思った。
大のお気に入り!

ライブの最後のほうで、仕事帰りの中村くんのお父さんが
そっと入ってこられ
終わってから勇造さんにご挨拶されているのを見た。
中村くんの周りに愛情の輪がある。



ある人の形見だというB25。
1960年代後半?!
カンチのものより、ネックが細い。


終わってから少し話していたら
中村くんの友達が勇造さんのことを
「和製ボブ・ディランですね。ほんま、かっこええ!」と言った。
それを聞いた勇造さんはものすごくうれしそう。
「ギターや歌がうまいと言われるよりも、かっこええと言われるほうがうれしい」と、勇造さん。
勧められて、初めてライブに来たという彼。
いろんな年齢層のファンが集まるのが、私もうれしい。
思えば、中村くんの3倍、勇造さんは生きておられる。
その経験は、ギターや歌に当然活かされているけれど
でも、人間同士の関わりは年齢に関係ない。
心が弾んでいると、物理的な年齢はどこかに消え去る。
そう思いながら、親子のようで仲間のような勇造さんと中村くんの会話を聞いていた。

心を弾まそう!
ゆっくりしてもいいから、諦めず、心がくたびれないようにしよう!
そんなメッセージを頂いて帰った。
やっぱり、迷ったときは行動する、これに限るね。
行ってよかった。(^-^)

みなさん、お〜きに!